朝、三十七度二分

ベティ・ブルー フィリップ・ディジャン/三輪秀彦訳 ハヤカワ文庫  ISBN:4150404607 \760
 フランス人はほんとに恋愛に命をかけてるなあと実感できるぐらいに激しい恋愛小説です。
 この本から連想するもう一冊の本、グレン・サヴァンの『あるがままに愛したい』(新潮文庫/ISBN:4102329021)は、残念ながら長期品切れ中ですが、もし、人は人の狂気を愛せるのだろうか? と思うことなどあれば、手にとってもらいたい2冊です。さいわい『ベティ・ブルー』は、品切れになったりすることもなさそうだし、映画化されてDVDにもなってるし、手に取るのは簡単かと。
 ああ、あと、もう一冊、フランスの恋愛小説といえばボリス・ヴィアン
『うたかたの日々』ですが、ある種共通したシチュエーションが展開されたりして、読み比べるのもおもしろいかも。ま、フィリップ・ディジャンはボリス・ヴィアンほど妄想家じゃないので、それを期待するのはよしたほうがいいけど。 
 ちなみに、原題の「37,2°LE MATIN」は、女性が最も妊娠しやすい体温37度2分からきてるそうです。
 あたなの愛する人が、いつか壊れてしまう前に、この本を。